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社会

本気で「郵政民営化」する気があるのか?

2009年06月13日

 日本郵政の「かんぽの宿」の譲渡に関して、鳩山邦夫前総務相がクレームを付け、結局、譲渡は白紙撤回された。また、東京中央郵便局の建て替えにも異論を唱え、日本郵政の西川善文社長の再任についても強く反対し、結局、辞任に追い込まれた。この一連の動きは、郵政民営化自体を阻止したいとしか見えなかったがどうか。

 「かんぽの宿」譲渡問題、東京中央郵便局の建て替え問題、郵政社長再任問題の3点から考えてみたい。
  日経BIZ+Plus 「日本郵政問題の裏にあるもの」

【「かんぽの宿」譲渡問題】 
(1)2400億円で建設したものを109億円で売却していいのか。(前総務相の当初の論点)

 そもそも、投資した額とその価値とは同じではない。売り手が2400億円投じて建物を造ったとしても、それが買い手にとってそれだけの価値があるかとは別問題である。例えば、10億円使って建設したとしても、その建物が素晴らしく、また高収益を上げるならば、倍以上の価値があるかもしれない。

 しかし、使い勝手が悪く適当な用途が見つからないとすれば、1億円の価値もないかもしれない。「いくら投じたか」と「いくらの価値があるのか」は別問題である。バブル崩壊後、数百億円かけたゴルフ場がいくつも何十分の一の価格で譲渡されたのは、その例である。

 次に確認すべきは、本件は不動産の譲渡ではなく、過剰とも言われる3000人以上の従業員と毎年数十億円の赤字垂れ流しの「事業の譲渡」であるということである。3000人以上の年間給与はおそらく100億円以上であり、人件費だけでも10年間に1000億円以上も支払わないといけない事業の譲渡で、かつ、事業自体も数十億円の赤字である。

 従って、譲り受けた会社は、まず過剰な人材を他の事業に吸収しなければならず、過剰人員の整理も買い手がしなければならない。このような事業が2400億円もの価値があるはずはない。過剰人員の整理コストを付けて、いわゆる売り手の持参金付きの案件である可能性も否定できない。

 2400億円投じてきた事業であったとしても、過剰な人員と赤字事業であったとしたら、誰もプラスの価値を見いだせない可能性があることをよく認識すべきである。

 かんぽの宿の譲渡が白紙撤回されて最も得をしたのは、今回の大不況前に買収価額を提示したものの、その金額の支払いと大量の人員を引き受けなくて済んだオリックスであり、損をしたのは税金で赤字を補てんし続けることになった国民ではないか。

(2)数十億円の赤字事業だが、経営の仕方で黒字化するので、もっと高く売れるはず。(某民主党議員の国会での意見など)

 赤字の事業を黒字化するのは民間企業でも難しい。また、それができるならば、民営化することもないかもしれない。さらに、日本郵政がかんぽの宿を黒字化するには、かんぽの宿の大勢の人員を他の郵政事業に移さないといけない。それは、日本郵政の過剰な人件費が、単に日本郵政内で移動するだけで、国民の負担が減るわけではない。

 白紙になったかんぽの宿の譲渡は、大規模な過剰人員対策を買い手にしてもらおうとする点が非常に大きな隠れた目的であったが、この点を指摘する声をほとんど耳にしなかった。大規模な過剰人員をオリックスのように吸収できる大企業はそんなにあるわけではない。

 かんぽの宿の譲渡を白紙撤回し、税金の垂れ流しを阻止できなかったことについては、過剰人員の赤字の事業譲渡であることに焦点をあてずに、不動産譲渡であるかのように批判した総務相、それに同調したかのような野党、マスコミの責任も決して軽くはない。

【東京中央郵便局の建て替え問題】
 東京駅の丸の内南口前に旧東京中央郵便局はあった。文化財保護の視点から、旧来の建物の一部を当初計画よりも多く残して新しいビルを建設することとなった。

 建替計画変更によるコスト増、完成時期の遅れによる賃貸開始時期のずれ、その後の不動産相場の低迷などを考えると、国民の税金負担が大きくなったことは否めない。国民の負担増に見合うだけのメリットがあったとはとても思えない。

 文化財保護というのであれば、旧東京中央郵便局の旧来部分を少し多く残すよりも、再開発に当たって都知事の意向が反映されたといわれる歌舞伎座(東京・銀座)の方が、その趣を残すことに意味があるような気がする。

【日本郵政の次期社長問題】
 2006年、日本郵政の民営化のために元三井住友銀行頭取の西川善文氏が社長に迎えられた。丹羽宇一郎伊藤忠商事会長、奥田碩トヨタ自動車相談役、牛尾治朗ウシオ電機会長らも社外取締役と指名委員会委員に就任している。この指名委員会が西川社長の続投支持を決めたにもかかわらず、前総務相は拒否権を発動する強い意向を示した。これは、あたかも郵政民営化自体を阻止しようとするかのように見えた。

 障害者向け割引制度悪用事件の証明書偽造が始まったのは、日本郵政が株式会社になる前の04年である。その責任をも株式会社化後の西川社長に問うというならば、その総責任者たる前総務相の責任はどうなるのか。しかも、日本郵政は株式会社化されているとはいえ、現状ではまだ民営化されていない。省内の不祥事と同様に、所管大臣自体がその責任を負うとの考えもあったと思う。

 一方の民主党であるが、西川社長続投への反対論があるといわれる。なぜ西川社長続投に反対なのか、鳩山前総務相と同じことを言っているようにしか聞こえない。次期衆院選後、仮に政権を取ったとしたら、西川社長に辞任を迫るのか。郵政民営化の第一歩として株式会社化し、委員会で指名された社長に辞任を迫るというのは、民営化に逆行する動きのようにも見える。政権を担うかもしれない政党として、確固とした方向性を出せるかが問われている。

 いずれにせよ、前総務相らの一連の動きは、郵政の民営化自体を阻止しようとしているとも見えかねないものであった。前総務相が西川社長再任に拒否権を発動するかどうかは、郵政民営化自体が本当に実行されるかどうかの試金石だと考えていたが、結局、首相の要請により総務相の辞任という形になった。

 民間でできる事業は民営化し、事業を効率化し、税金の無駄使いを少しでも減らすという施策の重要な柱が郵政民営化である。それ自体をなし崩し的に阻止する動きがあるとすれば、国民が厳重に監視していかねばならない。



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ロシアの漁船拿捕銃撃事件:予期せぬ出来事への瞬間的反応

2006年08月16日

8月16日早朝、ロシアの国境警備隊の警備船からゴムボートに乗り移った警備隊員が漁民を銃撃し1人が死亡し3人が連行された。武器を持たない漁民の命を奪う行為、非常に痛ましく言語道断である。ゴムボートに乗り移って銃撃したということは、ロシア側に少なくとも死んでもかまわないという未必の故意としての殺意はあったと考えるべきであろう。しかし、この重大事件に対する日本政府の反応がいかにも鈍い。

人間は、何か予期せぬ出来事があったときの初期的な瞬間的な反応にその真意が現れる。本当に怒っている人の反応、どうしていいか分からない人の反応、やっかいなことが起こったと思っているだけの人の反応・・・。今回の日本政府の反応は、本当に怒っている人の反応とは思えない。

アメリカの漁船が同じようにロシアに拿捕、銃撃され殺されていたらどうなっているか。アメリカ政府の対応は日本政府とはまったく違っていただろう。また、日本の漁船が北朝鮮に拿捕、銃撃され殺されていたら日本政府はどう反応しただろうか。瞬間的に強烈に北朝鮮に反発していただろう。

何か理不尽なことをされたときの相手に対する反応で、その相手との力関係が如実に現れる。アメリカに国自体を守ってもらっているという意識が、独立国としての自立心を弱め、アメリカの衣を借りなければ力のある外国に対抗できないという状況になっているような気がしてならない。今後の日本政府のロシアに対する迅速かつ的確な対応を期待したい。



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偽メール問題: 情報仲介者名の公表と民主党および永田議員

2006年03月24日

衆議院懲罰委員会で永田議員は偽メール情報の提供者名を公表した。公表すること自体はいいとしても、自らの責任を情報提供者に転嫁したいとの意向が垣間見られるような気がしてならない。確かに、 メール問題の元凶がそこにあり、情報提供者に重大な責任があるのは間違いない。しかし、その情報の真偽を十分に確認せず、国会を空転させ国全体のエネルギーを無駄に浪費させた責任は永田議員民主党執行部にある。
永田議員は、いまだに懲罰委員会に進退を委ねるとしているが、これまで議員辞職に追い込まれた例のほとんどないこの委員会に進退を委ねるというのは、議員ポストにしがみ付いているとしか見えない。また、自民党に謝罪した民主党執行部も重要な国会の場で政府と対等に議論できるはずがない。このままでは民主党代表選挙までの半年間、実態上、野党不在状態になってしまう。
特に支持する政党がある訳ではないが、強すぎる自民党の抑止力としての民主党に期待するだけに、永田議員は自ら潔く辞職し、民主党執行部も交代すべきなのではないか。



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監査法人は一定期間(例えば5年)以内ごとに交代すべき :ライブドア問題 5

2006年01月26日

ライブドア事件の再発防止について、当局(証券取引等監視委員会)の監視を強化しようという動きがある。果たして、監視を強化することが最善の再発防止策であろうか。監視強化するということは、少なくとも小さな政府にしようという動きに反することになる。

私は、長年に亘り同じ監査法人が監査することこそが最大の問題点であり、監査法人自体が例えば5年毎に変わるのであれば今回のような粉飾を見逃すような監査報告はできなかったと考える。カネボウ西武鉄道も同じ監査法人が長年監査していたことが原因のひとつとなっていた。上場企業については、監査法人自体の交代こそが粉飾防止の最も有効な再発防止手段だと考える。

一方、上場企業の監査報酬は一般に低めであり、リスクを勘案し上げる必要があると考える。

昨年の9月25日のカネボウ粉飾に絡んだ当問題提起を参照いただければ幸甚である。

(以下、2005年9月25日の I think 参照)



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マネー至上主義で幸せになれるか?: ライブドア問題 4

2006年01月25日

どうも、マネー至上主義を支持する方々が少なからずおられるようです。恐らく年配の方というよりも若い方々だと推察されます。ここで、私の考え方を確認しておきたいと思います。マネー至上主義というのは、「何よりもお金が一番大事」ということです。

私は、「貧すれば鈍す」ということには賛成しますので、ある程度のお金を持つことを否定するものではありません。しかし、恐らく、お金というものは、まったくない状態からある金額までは、お金があるほうが幸せになるのでしょう。

しかし、あるレベルを超えるとむしろ幸せにならないような気がしてなりません。大金持ちはみんな幸せだと思いますか。大金持ちになればなるほど、お金目当てに寄って来る人が増え、本当の友達ができなくなります。お金がないときに助けてくれた人こそ本当の友達ではないですか。誰かが、お金持ちで幸せな人を見たことがないと言っていたような気がしました。私は、お金は最終の目標ではあり得ないのではないかと思います。



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行政改革は止めてはいけない: ライブドア問題 3

2006年01月23日

今日、ライブドア堀江社長他の幹部が逮捕された。ここぞとばかりに、野党国会小泉首相を糾弾し始めた。しかし、小泉首相が堀江社長を支持したことを糾弾するあまり、本来の行政改革にブレーキをかけてはいけない。

与党の中にも、小泉首相の改革が今回のライブドア問題を呼んだといっているものがいるという。今回の問題で折角の行政改革を止めてはいけない。改革を望む国民自民党に投票したのではないか。ライブドア問題を解明することは重要だが、それと改革とは別次元の問題である。とにかく改革を推進して欲しい



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出る杭は打たれるのか?:ライブドア問題 2

2006年01月22日

ホリエモン体制批判をし、目立ちすぎたため、旧体制から足を引っ張られ今回の捜査に入ったのではないか」という意見がある。確かに、今表面化しているものだけが問題で特捜部が入っているなら、そのような意見を言う気持ちは分からなくはない。

しかし、実際には、現在明らかになっている問題は捜査に入るための入口に過ぎず、もっと大きな問題を目的に捜査に入っているように見える。本当は、今回の事件の全貌が明らかになった後で、ライブドアやその幹部の評価をすべきであろう。

出る杭が打たれたのではなく、明らかな違法行為があって特捜部が入ってきたことを明確しないといけない。意欲のある若者「出る杭」になって欲しい。



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規制緩和が原因??:ライブドア問題

2006年01月22日

サンデープロジェクトで、野党(民主党ではない)の某国会議員が、「与党規制緩和を進めるからホリエモンのようなものが出てくるんだ。」という趣旨の発言を繰り返していた。筋違いもほどほどにして欲しい。規制緩和のメリットに触れずに、ひとつの事象だけで規制緩和を非難するとはまったくの論外である。

ライブドアの件は、決して株式の100分割自体が悪いわけでもなく事業投資組合に投資すること自体が悪いわけでもない。当時、株式の100分割すれば株券の発行が間に合わず、株式の需給関係が崩れ株価が上昇することを知っていて、更にそのタイミングで水増し業績予想を発表すれば更に株価が上がり、そこで株式交換や株売却をするという一連の取引に疑惑が持たれているのである。株式分割投資事業組合自体が悪いことではないことは理解しなければならない。



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耐震偽装問題: 伊藤元国土庁長官をなぜ証人喚問しないのか

2006年01月17日

今日、ヒューザーの小嶋社長証人喚問が行われる。しかし、与党は伊藤元国土庁長官の喚問を拒否している。なぜか。ヒューザーのマンション管理もする会社の代表取締役伊藤元長官の三男、取締役に元長官の公設第一秘書でもある二男と、、監査役には政策秘書が名を連ねると言うではないか。このようなことが明るみに出ても喚問を拒否するのはまったく不自然であり、野党の追及も手ぬるいと言わざるをえない。徹底的に追求すべきだ。



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耐震強度偽装事件 自民党の証人喚問拒否姿勢

2005年12月21日

自民党は、小嶋ヒューザー社長、伊藤元国土庁長官、総合経営研究所の四ヶ所氏等の証人喚問を拒否している。これは、政府・自民党も本件に関与していたことを世に明らかにしたようにも見え、本問題の奥の深さを示すものである。民主党中心の野党による徹底的な原因究明に期待したい。



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構造欠陥建物問題:売主の責任−2

2005年11月25日

ヒューザーの社長が、今回被害にあった方々の住宅ローンの9割を銀行が負担し、1割を当社が買い取るという旨の発言をしたようである。何を考えているのか。まずは、買主に対して、「欠陥品を販売して申し訳ない。購入いただいたマンションを買い戻します。」と言った後、その他の責任者がいるならその人たちに求償すべきである。ヒューザーのような無責任な会社は、徹底的にその責任を追及すべきである。
(上記、新規作成中に誤って削除してしまい修復しました。失礼しました。)



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構造欠陥建物問題:平塚市の責任

2005年11月25日

平塚市が検査して欠陥が見つからなかった問題で、平塚市長が「3週間という短い期間で偽造を見つけるのは難しい。」と、申請したものが悪いとの主旨の発言した。驚きである。期間が短ければ見つからなければ、いい加減に見過ごしてもいいのか。開いた口がふさがらない。一般に、自らの組織(この場合は平塚市)を守る発言をしがちである。しかし、市長は、市役所よりも市民の生活を守るのが第一の使命ではないか。論外の姿勢である。



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構造欠陥建物問題:売主の責任

2005年11月23日

売主ヒューザーの社長が、今回の問題の原因売主にないことを主張し、買主への補償に消極的な姿勢を見せている。構造欠陥の原因が売主にあるかどうかは、買主には関係のないことである。売主に責任があろうとなかろうと、売主には買主に補償する責任がある。その事実を確認した上で、他社に責任があるならば売主はその会社に損害賠償するべきである。

自らが、買主に補償することを約束せずに他の機関の責任追及したり、に資金負担を求めるべきではない。構造欠陥建物の売主は買主に補償をすることを一日も早く確約すべきである



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監査法人は一定期間(例えば5年)以内ごとに交代すべき

2005年09月25日

カネボウ経営者公認会計士が逮捕された。果たして現在の公認会計士制度で再発が防止できるのか。長年に亘り同じ監査法人が監査している現状、過去の粉飾らしき事実を発見しても何年か経った後に同じ監査法人に属する会計士がその過去の粉飾を世に明らかにできるだろうか。それは難しいだろう。

カネボウも産業再生機構が入って初めて粉飾の事実が明るみに出た。現状では、粉飾の「発覚契機」がないのである。それをつくるのが再発防止の第一歩である。

同じ監査法人内の会計士の交代だけでは不十分である。監査法人自体を交代させないと粉飾抑制の実効はあがらない。

また、罰則を強化した方がいいという意見もある。その中には、監査法人のトップ層だけではなく、担当者にも罰則を与えるべきであるとの意見もある。確かにそうすれば粉飾はかなり抑制されるであろう。この場合、監査法人のみならず、対象企業の経営者から担当者まで処罰の対象にすべきであろう。上司に指示されたとして窃盗する人がいるか、粉飾に対する罪の意識が欠如しているのである。

更に、上場企業の中には大なり小なり粉飾まがいのことをしている企業が数多くあるような気がする。しかし、それらを表に出させるためには、今回限りの「徳政令」的な措置が必要だろう。

監査法人は代えずに7年ごとに担当の会計士を交代させて粉飾防止対策にしようという動きがある。
監査法人は例えば5年という期間ではその会社の実態が把握できないという理由で反対するであろうが、そんなことはまったくない。M&Aでは、2・3週間から長くても2ヶ月以内で会社の調査を完了し粉飾があれば発見できる、さもなければ、M&Aはできない。

確かに、5年ごとに監査法人を交代させられるのは、監査法人にとっては嫌なことにちがいない。しかし、監査法人が交代するということは、交代ごとによい監査法人の仕事は増えるということでもあり、監査法人自体のレベルアップにもつながり会計士協会としても前向きにとらえるべきである。

また、現状の監査報酬が異常に安いのも問題であり、監査に十分な人材を投入できない監査報酬も引き上げた上で、監査法人が真の監査を行いその情報を世の中に提供し、その情報をもとに一般投資家が投資をするという当たり前の投資環境ができることを期待したい。



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民主党の前原誠司 新代表に期待する

2005年09月22日

9月17日に接戦の末、前原誠司氏が民主党の新代表に決定した。前原さんが新代表になったことの意義は非常に大きい。今回の民主党の惨敗により、労働組合も支持団体にかかえる雑居集団である民主党の弱点が露呈した。菅さんは好きな政治家の一人であるが、残念ながら菅さんではこの雑居集団を一本化できないように映ってしまう。先の衆議院選挙では郵政民営化を主張できなかったのは、労働組合の票を気にしてそれとは比較にならないほど大量の一般国民の票を失ったように見える

前原さんが一部の支持団体の便宜よりも国民のことを考えた政策を打ち出し民主党をまとめることができれば、将来、小泉さんがいなくなった自民党に圧勝できる可能性がある。自民党もそれを感じたとしたら、改革を進めるプレッシャーにもなる。前原さんには、民主党を分裂させてでも国民の支持を得られる政策を打ち出して欲しい。前原さんに期待する



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今回だけの可能性のある自民党の大勝利

2005年09月14日

今回の衆議院議員選挙は自民党の圧勝に終わった。政治家や政治の専門家の人達がいろいろとその勝因について語っている。しかし、勝因は明白である。今回の選挙で、もし、民主党「郵政は民営化すべきだが、自民党案は○○に問題がある」と言って、詳細の代替案を示さずともその「郵政民営化の骨組み」を示していれば展開はまったく違ったはずだ。

民主党が郵政民営化に賛成と言ってしまえば、今回の小泉さんの「郵政民営化の可否を問う選挙だ」というスローガンは使えなかった。民主党は、郵政民営化に賛成と言った上で年金等の政策論争をすべきだった。そうすれば、政策論争に持ち込め、少なくとも大敗はなかっただろう。進め方によっては接戦に持ち込めた可能性もなかったとは言えない。

確かにここまで惨敗するとは思わなかったが、郵政民営化に賛成と言わずして民主党が勝てるはずのない戦いであることは、明白であった。民主党の幹部が敗戦に驚いた表情を見せていたのにはこちらが驚かされた。

今回の自民党の大勝利は決して国民が自民党自体を支持したのではなく、小泉さんの改革に対する姿勢を支持したのである。1年後に小泉さんが退陣し後継者が改革できるのだろうか。小泉さんほどのパワーを感じる政治家はいない。もし後継者が改革を実行できなければ、次回の選挙は自民党が大敗する可能性も大いにある。改革できそうもなければ負けるというある意味で健全な選挙結果であった。

都市部の無党派層が今まで民主党支持だったのが自民党支持にまわったと言うコメントが聞かれた。それは、ただ、都市部の無党派層が現状を変えて欲しいと願っていて自民党の方が改革派に見えただけである。

いずれにせよ、行財政改革を徹底的に実行して欲しい



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衆議院選挙:民主党は分かりやすく闘うべき

2005年08月15日

民主党は、急遽、郵政民営化に具体的政策を出すという。その目玉が、郵貯への預入れ限度額を1000万円から500万円に引き下げるというもののようだ。私は決してこれまで自民党支持ではなく、むしろ民主党支持してきたことの方が多かったかも知れない。しかし、これでは民主党の主張はまったく、弱い。これでは、小泉さんに太刀打ちできない。何人の人がマニフェストを読むのか、岡田政権500日プランを読むのか。民主党もまず郵政を民営化すべきと言った上で具体的な政策を出さないといけない。でなければ、労組を説得できない民主党と映っても仕方がないだろう。



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衆議院選挙:小泉さんを支持する

2005年08月12日

郵政は民営化し税金の無駄遣いをなくすべきで、問題は如何に郵政を民営化するかである。決して常に自民党を支持しているわけではないが、民営化の具体案を出しているのが小泉さんだけである以上、小泉自民党を支持する。民主党は、独自の郵政民営化案を出すべきである。さもなくば、まったく支持する気にはなれない。

自民党の亀井派を中心とした郵政民営化反対派は、特定郵便局関係者の会合で民営化反対の演説をしたりしている。ごく一部の特権階級の票を意識し国民全体の利益を考えない姿勢は支持されるべきではない。自民党の県連が相次いで自民党の反対派支持を打ち出している。確かに地元では衆議院議員の力は強いかも知れないが、それを盾に県連の支持をとりつけるような議員は自民党員と認めるべきではない。現状では、郵政民営化を推進するのは小泉自民党しかない。国民の支持が得られることを期待したい。



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既得権:郵政民営化について

2005年08月07日

郵政民営化が危うくなっている。この民営化に反対している人は、現状の郵便関係の既得権をもっている人が多いであろう。そもそも、既得権をもっている人はその権利がなくなる可能性があれば強く反対する。しかし、既得権を持っていない人たちの方が圧倒的に人数が多い。でも既得権の中身がよく分からないし、その既得権を崩せばどれだけよくなるのかが分からないので強く反対はしない。自民党の議員が郵政民営化に反対して、既得権を持つ地元の人たちの反発をくらい、選挙を念頭に置いたときに郵政に反対した方がいいんじゃないかと思う人がいるようだ。

もしも、郵政問題を国民が内容をよく理解し、いろいろな意味の既得権の「量」が膨大であることを認識したら、民営化を支持するだろうが、残念ながら中身を理解させられなかったようだ。既得権を崩すことの難しさを見せつけられた思いがする。しかし、郵政の民営化はすべきだ。あとは、如何に民営化すべきかという、個々人の損得の問題ではなく、国のための議論をすべきである。



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郵政は民営化すべき、自らの損得で反対すべきではない

2005年08月06日

参議院郵政民営化特別委員会質疑の中継を見た。なかなか議論が噛み合っていないようだ。反対派は木を見て森を見ず、とにかく単に反対するのみで、代替案の提示がない。その後、反対者が増えて、8月8日の参議院は否決、その後、衆議院が解散されるような勢いである。
ところで、郵政は基本的に民営化すべきである。それを確認した上で、どのように民営化するのかという議論をしなければならない。そもそも、郵政に限らず国有事業の民営化についての考え方を確認し、郵政の民営化の必要性を認識すべきである。

民営化した方がいい事業とは、民間でも実行可能な事業。民営化できない事業は、収益を上げることが目的ではなく国民の生活の利便性を提供することが目的の事業。では、郵政事業はどうかというと、この両者が混在している。ここに郵政民営化の困難さがある。しかし、結局のところ、収益を目的にしない事業領域を明確に切り分け、そこは国が補助することを決めればよいだけである。国会でもよく出てくるのは僻地の郵便局であり、郵便局の数の多さの問題、そして10年後の問題である。

僻地の郵便局は、民間の宅配業者でも事業所を出さない地域について、郵便局が必要な箇所があるならそれは国の補助の対象にする。都心部も含めその他の地域は、原則自由競争をすべきであろう。10年後が不安であれば、10年後に再度見直すでもいい。とにかく小泉さんでなければ民営化は難しいだろう。小泉さんも、国民にもう少し分かりやすく民営化のメリットを説くべきだったが、この時期に民営化できないと今後長期に亘り民営化はできない可能性が強い。とにかく民営化することを確認したうえでその方法について議論して欲しかった。

もしも、衆議院が解散され、与党が逆転したり新しい内閣ができれば、その新しい内閣は、郵政民営化について真剣に取り組んで欲しいと思う。国民の税金の無駄使いは許せない。



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諫早干拓工事差止め取消しは納得できるか:諫早湾干拓事業問題

2005年05月16日

5月16日、福岡高裁は、農林水産省が進める諫早湾干拓事業の工事差し止めを命じた佐賀地裁の仮処分決定を不服とした同省保全抗告申し立てで、工事差し止めを取り消し国の抗告を認める決定をしたと報じられた。

その中で、「干拓工事の差し止めを認めるには事柄の性質上、一般の場合よりも証明の程度は高くなる」とある。証明の程度が高くなるのは、主張Aと主張Bがあったときに、一般には明らかに主張Aが正しくメリットが大きいと考えられる場合に、Bを主張する人たちが主張Aは正しくないというときである。今回の場合にこれを当てはめると、福岡高裁は、主張Aが国の主張する干拓工事をすべきという主張であり、主張Bが漁民の方たちが主張する干拓工事が漁業に悪影響を与えるという主張であるといっていることになる。果たして、国の主張する、干拓工事は日本のためになって漁業に悪影響を与えないという主張の方が一般に正しそうに思えるだろうか

潮受け堤防により濁った海水を見たとき、一般人の感覚としては、干拓工事が環境を破壊しその工事自体の必要性も危ぶまれている現況で、この工事が環境を破壊し漁業に悪影響を与えているという漁民の方々の主張Bの方が正しいように思える。福岡高裁と同じ論理構成で考えるなら、国の方こそ、「国の主張が正しいことが明らかであることを明確に示さない限り工事を継続するべきでない」と考える方が一般人には納得しやすい。司法を信じて最高裁で争うべきと考える。



社会

安全性向上計画の中身に期待:JR西日本脱線事故

2005年05月11日

5月7日、JR西日本は、5月末に国土交通省に提出する「安全性向上計画」について、(1)安全を優先する企業風土の構築(2)運転保安システムの整備(3)列車ダイヤの見直し(4)安全を担う人材育成、教育指導のあり方(5)情報伝達のあり方、についての内容を盛り込むことを発表した。JR西日本が今回の事故をどのようにとらえどう対処しようとしているのかが月末にも明らかになる。末端の締め付けではなく、本質的な安全対策が打ち出されることを心から期待したい。

それにしても、今回の事故を通じて、「日常生活に不満を持っていてそのはけ口として、言い訳のできない弱い存在のJR西日本の末端の従業員の人たちをここぞとばかり非難しているとしか思えないような人たち」が多いのを実感し悲しくなった。自分より弱い人に強圧的に出るのではなく、自分より権力を持ち強い立場の人に対して強く正論を吐かなければ、世の中は本質的によくならないと思う。



社会

送別会やゴルフ問題が事故の本質か:JR西日本脱線事故

2005年05月06日

最近、連日、送別会の開催、海外旅行、ゴルフなどが問題であるというような報道ばかりがなされ、、事故の本質からどんどん離れまったく食傷気味である。JR西日本は、近畿地方から中国地方まで広範囲にカバーし、社員が3万人以上もいる巨大企業である。その大勢の社員がみんな事故現場に駆けつけろというのか、自宅で謹慎していろというのか。この種の議論は、今回の事故の本質を曇らせるマスコミはこの種の問題を過度に取り上げるのは止めないといけないし、JR西日本の経営陣に対して、この種のすべての問題に対して遺憾であると言わせることが最重要なのか。それよりも、ATS-Pが未設置で自動減速しない同様のカーブがどこで、いつそれらを改善するかを一日も早く明確に公表する方に焦点を向けるべきである。

事故当日、送別会を開催したり、韓国に旅行に行った社員がいたと非難されているが、本当に本質的な問題なのだろうか。確かに、今となっては大事故が起こっているのに不謹慎という意見も理解できなくないが、その時点の個人の判断を非難することが問題の本質だろうか。JR西日本のような時間に厳格でなくてはならない企業は、各人の行動を各人の判断に任せるよりは、上からの命令にきっちりと従うようにしなければ統制はとれない。各人の判断を問題にしても、結局、そのような行動をとった個人が処罰されるだけで、今後の事故再発防止にはつながらない。それよりも、緊急時の連絡体制、事故処理体制の見直しの方が圧倒的に重要である。
また、直線部とカーブの制限速度が50km以上の部分が20箇所との発表があったが、今回の事故との直接の関係がよく分からない。それよりも「ATS-Pが設置されていなければ脱線の可能性がある箇所」明確化と改善計画の公表こそが早急になされるべきである。



社会

ATSに関する国土交通省の判断:JR西日本脱線事故

2005年05月04日

新型のATS-Pの設置が済むまで事故を起こした箇所の運転を見合わせるように国土交通省がJR西日本に指示したと伝えられた。非常に正しい判断だと思う。それに比べ、過密ダイヤも見直さずに、運転士の注意に皺寄せしただけで、旧型のATSでの「気をつけた」運転での営業再開を発表したJR西日本の安全に対する考え方は、今後、抜本的な対策が出てこないような予感をさせた。

少なくとも、新型のATS-Pでなければ、運転士のミスがあった場合事故になる箇所がどれだけあるかを至急特定する必要がある。同様の不幸な事故の再発防止に向け、運転ミスが起こっても、どう考えても事故になるはずがないと胸を張って言えるような抜本的な調査と対策の公表を期待したい。



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2名の同乗運転士の処罰:JR西日本脱線事故

2005年05月04日

事故車両に運転士が2名乗っていたが救助作業をせずに出勤したとして、マスコミからその責任を追及され、結果としてその運転士2名とその管理者が処罰されたと報道された。果たして、これはその運転士と直接の管理者の罰を受けて済ます問題なのだろうか

確かに、同乗した運転士に正義感溢れ、救助作業してJR西日本から勤務時間に遅刻したといって罰を受けてもいいという判断をするのが、本当は正しいだろう。しかし、日常、規則厳守をやかましく言われまたその罰が厳しいとしたときに、緊急時に正しい判断をするよう求めるのは酷ではないか。

現場から駅に行って報告をすること自体も重要な救助作業の一環のような気もする。マスコミから指摘されればすぐにトカゲのしっぽ切りをする体質の方が問題ではないか。またそれで納得してしまう世論にも問題はないか。それよりも、事故が起こったときに、同乗しているJR職員がどのように行動すべきかが決まっているのかが問われるべきであろう



社会

大事故の「管理責任」と「経営責任」:JR西日本脱線事故

2005年05月03日

本日、事故現場にJR西日本の社長が献花に訪れた。息子を亡くした母親が号泣し父親や他の家族に抱きかかえながら献花と焼香を終えたすぐ後に、社長が献花し、お詫びの言葉を述べているところが大写しになっていた。目の前で息子を亡くした母親が号泣しているのを目の当たりにして、よく涙が出ないものだと不思議に思った。死んでしまった人たちは「人災」ではなく「事故」で死んでしまった、地震や雷での死亡事故のように可哀想だが仕方がないと考えているのではないか、と言われても仕方がない。しかし、今回の事故は、運転士というより、JR西日本の経営者による「人災」ではないか。

帝人の工場で勤務していたとき「安全はすべてに優先する」と耳にタコができるほど教えられた。作業者がミスをすることによって大事故になるなら、直接の作業者ではなく、そのようなシステムを放置した「管理者に責任」があり、そのような問題があるシステムが少なからずあるならそれを放置した「経営者に責任」がある。作業者が罰せられ、さらに教育という名の締め付けが強化されることで本当に事故は防げるのか。直接の作業者より管理者、経営者の責任が曖昧になってはいけない

東海道線特急に救急隊員がはねられ死傷した2002年11月6日の事故で、当時の社長が現会長、副社長が現社長、また、報道によるとそのときの記者会見で「再発防止に全力を尽くす。」旨の謝罪を現社長と現在の安全推進部長がしているようだ。メンバーのほぼ同じ経営体制で、今回さらに悲惨な事故を起こしている。どうやら、会長、社長の退陣は必至のようであるが、当然であろう。しかし、会長、社長が変わるだけでJR西日本の安全に対する考え方、運転士他の作業者にたいする考え方が変わるとはとても思えない今後発表されるであろうJR西日本の新経営体制に注目したい。



社会

「人間は神様ではない−2」:JR西日本脱線事故

2005年05月01日

4月25日のJR西日本福知山線の脱線事故では107名もの方々が亡くなられた。誠に悲惨な事故だ。亡くなられた方々のご冥福をお祈りしたい。事故から1週間近くたって徐々に全貌が明らかになりつつある。またかという感が強い。3月15日の東武伊勢崎線踏切事故に関して書いた「人間は神様ではない」(3月17日のI Think)との類似点が多い。

高見運転士の顔写真を出したり昔の同級生や近所の人の話を聞いたり、下狛駅での過去の高見運転士のオーバーランの実績を報道して、運転士を犯人扱いするのはどうか。真の責任はJR西日本にある。「人間は神様ではない。」マスコミでは、過密ダイヤ改正や教育のあり方など、人間が気をつければ事故にならないような仕組みの強化についての議論がなされている。それは勿論必要なことではあるが、全く「事故」についての本質を理解していない議論である。

危険な化学プラントに勤務した人なら理解できるかも知れないが、「仮に人間がミスをしても事故にならないような仕組み」が必要なのだ。徹底的な再発防止策をJR西日本に期待したいし、国土交通省も徹底的に調査し納得のいく報告をしてほしい。これから出されるであろう、国土交通省のお墨付きのついた、JR西日本の対策が、『作業はミスをすることもある「人間」がする、ということを前提にした再発防止策』になっているかどうかに注目したい。

【東武事故との類似点】
1.毎日何度も何度も繰り返す「人間」の作業でミスがないことなどあり得ない。
「人間」がミスをすれば事故になるような仕組みは、それを放置したその管理者に責任がある。ラッシュ時、数分間隔で運転され、少し時間が遅れると挽回が難しく、かつ遅れると月額10万円乗務手当がもらえず「日勤教育」と呼ばれる厳しいペナルティがあるという。また「水平展開」という駅で3時間以上も立って、電車が到着する度に運転士に敬礼し注意を促すような見せしめのような罰があるという。作業ミスを責める管理者は、その作業の経験があるのか。階級の下の者へのいじめだと言われても言い訳できまい。

2.事故は予測できた。ミスをすれば事故になる箇所の放置は、管理者、経営者のミスである。
旧型ATSでは、運転士がミスをすれば今回のような事故になるが、(多額の投資が必要と思われるP型ではなく、)僅かの投資で簡単に改良型ATS-SW型に改良でき、そうすれば、今回のようなスピードの出しすぎでカーブに差しかかろうとしても110km、85kmと自動的に減速されカーブでは70kmまで減速されるという。また脱線防止ガードもなかったようだ。確かに、運転士が高速でカーブに差しかかったのが直接の原因かも知れないが、簡単な工事をすることによって、運転士がミスを犯しても事故につながらないようにできたということを知りながら放置したとすれば、今回の事故の責任の多くは、JR西日本の管理者、経営者にあると考える。

【対 策】
JR西日本で、運転士がミスをすれば同様の事故になる箇所が他にどこにあるのか、何箇所あるのかを調査し、それらをいつまでにどのように処置するのかを公表すべきである。単にベテラン運転士を動員するような人間の注意力に依存した注意喚起型の表面上の対策に終わらせないようにすべきである。



社会

「人間は神様ではない」:東武伊勢崎線踏切事故に思う

2005年03月17日

3月15日夕刻に、東武伊勢崎線の竹ノ塚駅近くの手動踏切で2人が死亡する事故があった。ラッシュ時30分も「開かずの踏切」状態となることがあるという。一日何回手動で開閉していたのか、かなりの回数であろう。原子力発電所や化学プラントを手動で毎日運転するか。ありえない。それは、人間は必ずミスを犯すからである。今回の事故は操作した係員といより、危険な手動式遮断機の操作を係員の注意力に押し付けた電鉄会社に責任があると思う。

1976年から11年間、愛媛県松山市の帝人の工場で勤務していた。そこは、ポリエステルの重合というプロセスで、化学プラントである。そこで得た経験で、「気をつけましょう」では事故になるとうことである。ミスをしない人間はいない。私が設計に関与した設備は、気をつけなくてもよい設備、ミスをしても事故の起こらない設備というものを常に念頭においていた。一日に何百回も繰り返す手動操作で一度もミスをしないなんていうことは神様でない限りありえない。今回の踏切事故は起こるべくして起こった。亡くなった方々は勿論、手動操作に関与した係員の方々も被害者である。非常に痛ましい事故だ。そもそもこのような遮断機を放置した会社側こそが真の加害者であると思う。また、国土交通省の方のコメントが日経に掲載されている。「手動式はコストはかかるが、きめ細かい対応が可能。自動式でも機械が絶対とは言い切れないので、自動式と手動式のどちらが安全か一概には言えない。」とのこと。信じられないコメントである。きめ細かい対応が可能だということで原子力発電所を手動で運転するか、考えられない。このような遮断機を高架化するのに電鉄会社がコスト負担できないなら、国が補助すべきだ。今回の事故は国にも責任の一端がないとはいえないと思う。
工場経験者ならよく聞く「ハインリッヒの法則 1:29:300」というのがある。これは、重大災害を1とすると、軽傷の事故が29、そして災害にはならなかったがハット・ヒヤッとした事故寸前のものが300になるというものである。いきなり災害は起こらない。今回も調査すれば、軽傷の事故が20、30件、ハット・ヒヤッとしたことが200、300件起こっている可能性が高い。もしそうであれば、今回の係員の業務上過失致死容疑というよりも、それを放置した電鉄会社、国が責任を問われるべきである



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