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M&A

ワールドのMBO型非公開化

2005年07月26日

7月25日午後、ワールド非公開化が発表された。このスキームは、いろいろな条件が揃ってやっと成立する日本で初めてのものである。その主なものは、@「社長の経営力と人徳」を核とした経営陣の質の高さ、A事業の安定性と成長力、B財務体質の健全性、C出資者および融資団のスキームに対する理解、D従業員のサポート、E妥当な株価と買収プレミアム、というところだろうか。本件、上記すべてが満たされている非常に稀有な会社であると実感した。したがって、今回のスキームがまともに当てはめられる会社はそうあるものではない。多くの方々から賛同のご意見がよせられているが、さらに幅広い層からの支持を受け、TOB(株式公開買付)が無事完了することを祈りたい。

いくつかの報道では、敵対的買収の防衛が目的かのように報じられているが、今回のMBO(Management Buy Out)はまったくそれを目的としたものでなく、非公開化により企業価値をさらに高めようという非常に前向きなものであることを大阪の記者会見で何度も何度も確認されていたにも関わらずそのような報道がなされるのは、マスコミのサガとして許容せざるを得ないのだろうか。また、一部報道では、「経営陣の暴走をチェックできなくなる恐れがあり、経営陣の保身と言われても仕方がない、市場の監視を受けながら事業を進めるのが経営の本質ではないか。」とのコメントがあった。今回のMBOの本質をもっと理解すべきである。

まず、経営陣の暴走のチェックについて:今回のMBOでは多額の買収資金を大手金融機関が出すことになり、これはTOBが成立した後に長期の融資に切り替えられる。この融資を受けている期間、これら大手の金融機関からの厳しい監視下に置かれることになる。経営陣の暴走は許されないし、仮に経営状況がおかしくなったときは、優先株で出資する金融機関が議決権を行使する等、経営陣の交代をも可能になるような仕組みになると予想され、暴走を監視する目は、見方によっては現在よりも厳しくなる。したがって、経営陣の保身にはならない。

次に、株式市場の監視を受けながら事業を進めるのが経営の本質か:それは、誰もが株式を取得できる公開企業にのみに当てはまる考え方である。当然、公開していない企業の方が圧倒的に多いのであるから、経営の本質が株式市場の監視を要件とはしていないのは明らかである。
【なお上記意見は、私の個人的な純粋な意見であり、関連する企業等からの依頼に基づくものではありませんし、GCAの会社としての意見でもありません。念のため申し添えておきます。】



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