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M&A

「経営権プレミアム」と株価:ニッポン放送問題

2005年04月16日

ライブドアの持つニッポン放送株をフジに譲渡する代わりに、フジとライブドアが業務提携することにより和解するのではないかと言われている。ここで、フジ側がTOB価格である5,950円を上回る価額でライブドアから買い取るのは、TOBに応募してくれた人たちに申し訳ないのでできないだろうと報じられている。これは全く「経営権プレミアム」を理解していない人達の考えである。

株式会社の持株比率とその価値は連続ではない。すなわち、たとえば34%から35%、または49%から50%に持分を増やすときの各1%の価値は同じであるが、50%から51%に増やすときの1%は通常の1%の価値よりもずっと大きい(50%を超えたポイントに不連続点がある)。それは、50%を超えることにより、株主総会の普通決議を単独で可決し、取締役の選任等の議案を通すことができるためである。これを「経営権プレミアム」という。したがって、今回、ライブドアからフジへの株式譲渡は、まさしく「経営権プレミアム」をも譲渡するものであり、TOB価格を大きく上回っても全く問題ない。TOB(株式公開買付)の多くは、過半数の株式を取得しようとするものであり、時価である1株の値段に買収する株数を乗じた価額よりもこのプレミアムを足したものになる。
通常、このプレミアムは、最低でも20〜30%で、50%でもおかしくない。仮に6,000円が1株の値段としたとき、20%プレミアムで7,200円、50%プレミアムでは9,000円になる。
ニッポン放送の4/15の終値が、たまたまフジのTOB価格と同額の5,950円だった。現状で、この経営権プレミアムを考慮すれば、7,000円でも8,000円でも、また9,000円で評価して営業権を取得しても、なんら従来TOBに応募した人たちから文句を言われることはないのである。
一日も早く、すべての関係者が納得する和解案で妥結することを期待したい。



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