I think... 現在の思い

全て表示  M&A  雑感  社会  

« 「ニッポン放送の仮処分決定」について | トップに戻る | 「人間は神様ではない」:東武伊勢崎線踏切事故に思う »

M&A

「焦土作戦」について

2005年03月16日

最近、焦土作戦やクラウンジュエルというM&A用語がニュースでとびかっている。しかし、多くの解説者は十分に意味を理解せずにこの用語を使っているようだ。
そもそも、「焦土作戦」とは、会社の資産を処分し魅力のない価値のないものにして買収意欲をそぐ作戦のことである。しかし、今回のニッポン放送のポニーキャニオン株の売却自体を焦土作戦だと思っている人が多いようだ。焦土作戦は、その企業の価値を下げる作戦であり、ポニーキャニオン株を売却すること自体が焦土作戦になるわけではなく、安い価格で譲渡した場合のみであり、十分に高い価格で譲渡した場合は焦土作戦とはならない。たとえば、ポニーキャニオン株の価値が500億円だとして、それを100億円で売却し場合は焦土作戦となるが、1000億円や2000億円でもしも売却されたならば、この売却によってニッポン放送の価値自体が上がることになり焦土作戦ではなくなる。すなわち、譲渡対価が問題だということである。

もしもニッポン放送の経営陣が、ニッポン放送の会社自体の魅力や価値をなくすためにポニーキャニオン株を安く売却するという本当の焦土作戦にでたとするとどうなるか。ニッポン放送の株価は暴落し、ライブドアのみならず一般株主も損失をこうむり、株主代表訴訟となるであろう。また、ニッポン放送の価値を下げて困るのは株主だけではない。ニッポン放送の従業員も不幸になる。ニッポン放送の株主や従業員を不幸にするような意思決定を、ニッポン放送の経営陣がしていいのだろうか。ニッポン放送の経営陣は、その株主や従業員を幸せにする責任を負っているはずである。その経営陣がフジの顔色を伺ってそのような行動をとれば非難されるべきである。
ただし、もしもニッポン放送の経営陣が真にニッポン放送の株主や従業員のことを考えて、フジと関係のある間に高くポニーキャニオン株を売却しようとするなら、それは当然、焦土作戦とはならない。したがって、ポニーキャニオン株を売却する場合、どのような意図どのような価格で売却されるかが最大の問題となる。



最新の記事

2014年12月24日
インテグラル: 日本型バイアウト市場の拡大を目指します。

2009年06月13日
本気で「郵政民営化」する気があるのか?

2006年09月13日
Random Talk一時休止について

2006年09月02日
正当防衛は当然だが、戦闘は避けるべき

2006年08月26日
安倍官房長官の武器使用発言は危険

2006年08月16日
ロシアの漁船拿捕銃撃事件:予期せぬ出来事への瞬間的反応

2006年08月12日
富士登山:目指し続けると目標に近づける

2006年08月10日
日経ネットのBiz+Plusコラム掲載(第3回)

2006年08月06日
夏の高校野球:力の上のものが勝つとは限らない

2006年07月27日
出る杭は打たれるか?

バックナンバー

2014年12月

2009年06月

2006年09月

2006年08月

2006年07月

2006年04月

2006年03月

2006年02月

2006年01月

2005年12月

2005年11月

2005年10月

2005年09月

2005年08月

2005年07月

2005年06月

2005年05月

2005年04月

2005年03月

2005年02月

2005年01月

2004年12月

カテゴリー

M&A

雑感

社会

おことわり

このブログでは、トラックバックを歓迎していますが、トラックバック先の内容を引用して掲載させていただいたりする可能性もございます。
またその内容が掲載に不適当と判断させていただくものは予告なく削除させていた場合があります。

以上のことをあらかじめご了承いただいた上で、トラックバックしてくださいますようお願い申し上げます。

 

Syndicate this site (XML)

Movable Type 3.01D-ja