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社会

「人間は神様ではない」:東武伊勢崎線踏切事故に思う

2005年03月17日

3月15日夕刻に、東武伊勢崎線の竹ノ塚駅近くの手動踏切で2人が死亡する事故があった。ラッシュ時30分も「開かずの踏切」状態となることがあるという。一日何回手動で開閉していたのか、かなりの回数であろう。原子力発電所や化学プラントを手動で毎日運転するか。ありえない。それは、人間は必ずミスを犯すからである。今回の事故は操作した係員といより、危険な手動式遮断機の操作を係員の注意力に押し付けた電鉄会社に責任があると思う。

1976年から11年間、愛媛県松山市の帝人の工場で勤務していた。そこは、ポリエステルの重合というプロセスで、化学プラントである。そこで得た経験で、「気をつけましょう」では事故になるとうことである。ミスをしない人間はいない。私が設計に関与した設備は、気をつけなくてもよい設備、ミスをしても事故の起こらない設備というものを常に念頭においていた。一日に何百回も繰り返す手動操作で一度もミスをしないなんていうことは神様でない限りありえない。今回の踏切事故は起こるべくして起こった。亡くなった方々は勿論、手動操作に関与した係員の方々も被害者である。非常に痛ましい事故だ。そもそもこのような遮断機を放置した会社側こそが真の加害者であると思う。また、国土交通省の方のコメントが日経に掲載されている。「手動式はコストはかかるが、きめ細かい対応が可能。自動式でも機械が絶対とは言い切れないので、自動式と手動式のどちらが安全か一概には言えない。」とのこと。信じられないコメントである。きめ細かい対応が可能だということで原子力発電所を手動で運転するか、考えられない。このような遮断機を高架化するのに電鉄会社がコスト負担できないなら、国が補助すべきだ。今回の事故は国にも責任の一端がないとはいえないと思う。
工場経験者ならよく聞く「ハインリッヒの法則 1:29:300」というのがある。これは、重大災害を1とすると、軽傷の事故が29、そして災害にはならなかったがハット・ヒヤッとした事故寸前のものが300になるというものである。いきなり災害は起こらない。今回も調査すれば、軽傷の事故が20、30件、ハット・ヒヤッとしたことが200、300件起こっている可能性が高い。もしそうであれば、今回の係員の業務上過失致死容疑というよりも、それを放置した電鉄会社、国が責任を問われるべきである



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