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M&A

ソフトバンク・インベストメントとのファンドへの貸し株は認められるべきか

2005年03月26日

3月24日に、フジテレビの防衛策として、ソフトバンク・インベストメントとフジテレビ、ニッポン放送との200億円のベンチャーファンド設立とニッポン放送が所有する13.88%のフジテレビ株の貸与が報じられた。200億円のファンドで、その中の20億円しか出資しないニッポン放送がなぜ1000億円相当のフジテレビ株を貸与しないといけないのか。表面上はともかく、フジテレビの防衛策に他名ならないのは、誰の目にも明白である。

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M&A

フジテレビの「新株発行登録」は許されるべきか

2005年03月22日

3月22日に、フジテレビの防衛策として、500億円の「新株発行登録」なるものを発表した。これはある期間(今回は2年間)、TOBがかかってフジの経営陣が企業価値を毀損すると判断したときは、500億円を限度に割当期日の時点(2週間以上経過の指定日)の株主に対して新株を発行でき、発行条件もその時点で決められるというものである。この新株発行により、経営陣が賛同しないTOBがかかったときに、そのTOBをかけたもの以外に新株を割り当てることができ、経営陣がTOBをかけてきたものを選別できてしまう。株主が株主総会の特別決議で経営陣にこの権限を与えていたならいざ知らず、株主の意見を聞かずして経営陣がTOBの善悪を判断することは許されるべきではない



社会

「人間は神様ではない」:東武伊勢崎線踏切事故に思う

2005年03月17日

3月15日夕刻に、東武伊勢崎線の竹ノ塚駅近くの手動踏切で2人が死亡する事故があった。ラッシュ時30分も「開かずの踏切」状態となることがあるという。一日何回手動で開閉していたのか、かなりの回数であろう。原子力発電所や化学プラントを手動で毎日運転するか。ありえない。それは、人間は必ずミスを犯すからである。今回の事故は操作した係員といより、危険な手動式遮断機の操作を係員の注意力に押し付けた電鉄会社に責任があると思う。

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M&A

「焦土作戦」について

2005年03月16日

最近、焦土作戦やクラウンジュエルというM&A用語がニュースでとびかっている。しかし、多くの解説者は十分に意味を理解せずにこの用語を使っているようだ。
そもそも、「焦土作戦」とは、会社の資産を処分し魅力のない価値のないものにして買収意欲をそぐ作戦のことである。しかし、今回のニッポン放送のポニーキャニオン株の売却自体を焦土作戦だと思っている人が多いようだ。焦土作戦は、その企業の価値を下げる作戦であり、ポニーキャニオン株を売却すること自体が焦土作戦になるわけではなく、安い価格で譲渡した場合のみであり、十分に高い価格で譲渡した場合は焦土作戦とはならない。たとえば、ポニーキャニオン株の価値が500億円だとして、それを100億円で売却し場合は焦土作戦となるが、1000億円や2000億円でもしも売却されたならば、この売却によってニッポン放送の価値自体が上がることになり焦土作戦ではなくなる。すなわち、譲渡対価が問題だということである。

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M&A

「ニッポン放送の仮処分決定」について

2005年03月14日

3月11日、ニッポン放送に対し、新株予約権発行に差止めを命じた。ライブドア側の主張をほぼ全面的に認めた決定である。今回の東京地裁の決定の2ページの要旨および50ページ余の主文を読んでみた。非常によく考え抜いた説得力のある内容である。争いの余地をほぼ残さない内容であり、高裁に持ち込んでも逆転は難しいという印象である。

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M&A

「企業価値」とは

2005年03月09日

ニッポン放送株をめぐる買収合戦で、よく「企業価値」という言葉が出てくる。しかし、今回の事件の関係者に「企業価値」の定義を聞けば、みんな違う答えが返ってきそうな気がする。そもそも「企業価値」とは、「誰にとっての」という言葉が前につかなければ明確な意味がつかめない。「株主にとっての企業価値」、「経営者にとっての企業価値」、「従業員にとっての企業価値」、「債権者にとっての企業価値」、「お客さん(リスナー)にとっての企業価値」、そして大きくとらえると「社会にとっての企業価値」というものも考えられる。この定義を明確にせずして議論をしてもかみ合うはずがない。

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M&A

ライブドア/ニッポン放送 問題 (今回のような買収は再発しない)

2005年03月01日

ここのところ、色々なメディアで様々なコメントがされている。どうも殆どの人たちが小さな論点にのみ焦点をあて、今回の問題の本質を理解していないように思う。
そもそも、今回の問題は、ライブドアが時間外の大口取引によって突然1/3を超える大株主になったことが発端である。このような時間外の株取引による1/3超の敵対的買収が問題であると広く認知され、制度の見直しがされる中、時間外でいきなり大株主となるような事件がどれだけ起こるだろうか。今後ほとんど起こらないだろう。そのような再発する可能性のほとんどないことを取り上げて、敵対的買収の一般論を論ずるのはまったくの的外れである。

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