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雑感

「ど真ん中の直球がボールじゃ野球にならん!」

2005年02月21日

西武鉄道の前社長が自殺した。非常にいたましいことである。組織に属していると、一般に非常識なことでもその組織の中では当たり前になっていることがよくある。西武鉄道の場合、金正日化したオーナーの前に非常識が当たり前となっていたことが多々あったと容易に予想される。金正日のようなドンの存在する組織に途中で入って非常識な不正を正すのは極めて難しい。この自殺した前社長が気の毒でならない。1996年3月18日のDiaryで集団の中でのルールについて考えている。

『南海の孤島でひとりで生活をしている人でない限り、この人間社会のいたるところにルールがあり我々はそれらのルールを守っていかなければならない。より良い社会を作るためには、このルール自体が“まともな”ものでなくてはならないことは言うまでもない。例えば、野球でバットやグローブのような道具を使ってはいけないということになれば、子供の頃よくやった柔らかいゴム鞠を手で打つようなゲームになってしまい、野球は、野茂やイチローが活躍するようなダイナミックなスポーツとはなり得ない。集団が何かに向かって行動を共にする場合、この集団にどういうルールを設定するかでその成果が大きく左右されることになる。
これは企業でも同様で、例えば、どういう仕事をしたときに評価され昇格するのかということが明確化されていなければ、プレーヤーも動くに動けないし、それが不明確であれば、場合によっては、動けば損だというような風潮にもなってしまう。おかしなルールが蔓ってしまうと企業そのものが死んでしまう。これは野球に例えれば、ワンバウンドしなければストライクじゃないと教えられてピッチング練習をしている投手のようなものだ。そこでは審判もそのルールを正しいと信じ自信をもって判定するとする。そのような集団の中でいくらうまくワンバウンドさせる技術を身に付けても、一歩その球団の外へ足を踏み出せば、そのような球は皆に全く相手にされない。いくら野茂のような素晴らしい素質を持った投手が150キロ以上の真ん中の直球を投げても、ボールと判定されたのでは、野球にならない。これは、その素晴らしい素質を持った投手の不幸に留まらず、そのおかしなルールをもっている集団・企業の不幸でもある。このルールを正せるのは個々のプレーヤー(社員)ではなく、集団の監督であり、オーナーである。
この人間社会には、そのルールが守られて集団がうまく運営されるように色々な形での審判が存在する。仮にそのルールが正当なものであったとしよう。野球のストライクゾーンに例えればホームベース上の打者の脇から膝の高さがストライクと定められているような状態である。この場合、野球というゲームを面白くするという意味でのルール作りは間違っていないと考えてよい。しかしながら、いくらこのルール自体が正当なものであったとしても、実際にストライク・ボールの判定をする審判がおかしければ、野球にならなくなってしまう。このような判断基準のまともでない審判のもとでプレーする投手は、投げる気力を失い、おかしな判断基準で評価する上司のもとで働く社員は、頑張る意欲を失うのである。
際どい球は色々な見方があるにしろ、少なくともど真ん中の直球はストライクになるルールであり、その判定のできる審判をそろえておかなければ、強い球団はできない。ど真ん中の直球がボールじゃ野球にならんのである。組織でのひとりひとりの評価も同じで、目標を明確に示し、それを達成したときに評価する仕組みは、組織の活性化の礎である。』
おかしなルールやとんでもない評価をする審判しかいない組織に長居は無用である。その組織に愚痴を言う前にその組織を飛び出すことだ。意見を言って変わる可能性があればまだしも、本当にだめな組織であればそこで意見を言うのは貴重なエネルギーのロスである。



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